メタノールとは
メタノールは、無色透明で揮発性の高い液体です。アルコールの一種であり、メチルアルコールとも呼ばれます。化学式はCH3OHで、構造式はCH3-OHと表されます。
特徴的なのは、強い毒性を持つこと。エタノール(お酒に含まれるアルコール)と見た目や臭いが似ていますが、絶対に飲用してはいけません。誤って摂取すると、失明や死亡に至る危険性があります。
エタノールは主に飲用や消毒用に使われますが、メタノールは主に工業用溶剤、燃料、化学製品の原料として使用されます。例えば、自動車の不凍液、塗料の溶剤、ホルムアルデヒドの製造などに用いられます。
身近なところでは、模型用燃料や、一部の洗浄剤にも含まれていることがあります。取扱う際は、換気を十分に行い、保護具(手袋、保護メガネなど)を着用することが重要です。
試験のポイント
乙4試験では、メタノールに関する以下の点が問われやすいです。
- 性質: 無色透明、揮発性、水溶性であること。
- 危険性: 毒性、引火性があること。
- 消火方法: アルコール火災に準じた消火方法(泡消火薬剤、アルコール用泡消火薬剤、強化液消火薬剤など)。
- 貯蔵・取扱方法: 直射日光を避け、換気の良い場所で保管すること。密閉容器を使用し、火気厳禁であること。
- 用途: 工業用溶剤、燃料、化学製品の原料など。
ひっかけ問題の注意点:
- エタノールとの混同: エタノールとメタノールは似た性質を持ちますが、用途や毒性が異なります。それぞれの違いを明確に理解しておきましょう。
- 消火方法: 水溶性であるため、多量の水で薄めて消火する方法は、流出拡大の危険性があるため不適切です。
- 毒性に関する記述: 「少量であれば問題ない」「飲用しても大丈夫」といった誤った選択肢に注意してください。
具体例・数値データ
- 引火点: 11℃ (非常に引火しやすい)
- 発火点: 464℃
- 比重: 0.79 (水より軽い)
- 水への溶解度: 任意(水によく溶ける)
- 蒸気比重: 1.11 (空気より重い)
- 主な用途例:
- 自動車用ウォッシャー液
- 塗料の溶剤
- 接着剤の溶剤
- ホルムアルデヒドの原料
- バイオディーゼルの製造
- 中毒症状: 摂取すると、吐き気、腹痛、視力障害、呼吸困難などを引き起こし、最悪の場合、死亡に至ります。
- 関連法規: 消防法(危険物第4類 アルコール類)、労働安全衛生法
まとめ
- メタノールは無色透明で揮発性の高い液体。強い毒性を持つ。
- エタノールと混同しないこと。用途と危険性が異なる。
- 引火点、発火点、比重などの数値データを覚えておく。
- 水溶性だが、消火の際は水による拡散に注意。泡消火薬剤等が有効。
- 直射日光を避け、換気の良い場所で保管。火気厳禁。
- 主な用途は工業用溶剤、燃料、化学製品の原料。
- 中毒症状と関連法規も重要。
