灯油とは
灯油は、私たちの生活に深く関わっている炭化水素油の一種です。主に暖房器具や照明器具の燃料として利用されており、冬の寒さをしのぐために欠かせない存在です。
より専門的に言うと、原油を蒸留する過程でガソリンよりも重い部分から得られる液体で、常温では液体ですが、引火点以上になると容易に引火する可燃性液体です。
そして、この灯油は消防法上の危険物に指定されており、具体的には乙種第4類 第2石油類に分類されます。 危険物取扱者乙種第4類の試験においても、頻出の重要項目です。
なぜ危険物?
灯油が危険物に指定されているのは、その燃えやすさにあります。
- 引火点: 灯油は比較的低い温度(一般的に40℃以上60℃未満)で引火します。これは、液体から発生した蒸気に火を近づけると燃え始める温度のことです。
- 可燃性蒸気: 灯油は蒸発しやすく、空気と混ざって可燃性の蒸気を発生させます。この蒸気が引火すると、火災につながる危険性があります。
このように、灯油は扱い方を間違えると火災を引き起こす可能性があるため、危険物として厳しく管理されているのです。
試験のポイント
乙4試験において、灯油に関する問題は避けて通れません。以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。
- 分類: 乙種第4類 第2石油類であることを確実に覚えてください。
- 引火点: 40℃以上60℃未満という範囲を正確に記憶しましょう。他の危険物との比較も重要です。
- 性状: 常温で液体であること、特有の臭いがあること、水に溶けないことなどを覚えておきましょう。
- 貯蔵・取扱いの注意点: 以下の点に注意が必要です。
- 火気厳禁: 当然ですが、火気の近くでの取扱いは絶対に避けましょう。
- 静電気対策: 灯油は電気を通しにくいため、静電気が発生しやすい性質があります。給油時などは静電気を除去する対策が必要です。接地したり、アース線を使用したりするなどの方法があります。
- 換気: 灯油が蒸発した蒸気は空気より重く、低い場所に滞留しやすい性質があります。作業を行う際は、十分な換気を心掛けましょう。
- 漏洩対策: 万が一漏洩した場合に備え、砂や土などで吸い取れるように準備しておきましょう。
- 消火方法: 灯油火災の場合、水では消火できません。泡消火器、粉末消火器、二酸化炭素消火器などを使用します。特に泡消火器は、灯油の表面を覆って酸素を遮断するため効果的です。
ひっかけ問題に注意!
試験では、以下のようなひっかけ問題が出題される可能性があります。
- 引火点の範囲: 「灯油の引火点は20℃である」といった誤った数値が出題されることがあります。
- 消火方法: 「灯油火災には水をかけるのが有効である」といった誤った選択肢が出題されることがあります。
- 静電気対策: 「灯油の給油時は、静電気対策は特に必要ない」といった誤った選択肢が出題されることがあります。
これらのひっかけ問題に惑わされないように、正確な知識を身につけておくことが重要です。
具体例・数値データ
- 引火点: 一般的な灯油の引火点は、40℃~60℃の範囲にあります。
- 比重: 灯油の比重は、約0.8です。これは、水よりも軽いことを意味します。
- 用途: 主に家庭用暖房機器(石油ストーブ、ファンヒーターなど)やボイラーの燃料として使用されます。
- 事故例: 灯油ストーブへの給油時に、誤ってガソリンを給油して火災が発生する事故が報告されています。燃料の誤給油は非常に危険な行為なので、絶対に避けましょう。
- 貯蔵量: 少量危険物(指定数量の1/5以上指定数量未満)の貯蔵には、少量危険物貯蔵取扱届出が必要です。灯油の指定数量は2000リットルなので、400リットル以上貯蔵する場合は届出が必要になります。
まとめ
- 灯油は乙種第4類 第2石油類に分類される可燃性液体である。
- 引火点は40℃以上60℃未満。
- 火気厳禁、静電気対策、換気が重要。
- 灯油火災には泡消火器、粉末消火器、二酸化炭素消火器を使用する。
- 燃料の誤給油は絶対に避ける。
- 指定数量は2000リットル。400リットル以上の貯蔵には少量危険物貯蔵取扱届出が必要。
これらのポイントをしっかり覚えて、試験に臨みましょう!
