A-4-3

定期点検・保安検査・基準維持義務

監修: 危険物学習チーム

更新 2026-02-19 / 8

目次

  1. 定期点検の目的と実施頻度を理解する。
  2. 保安検査の対象となる施設と手続きを理解する。
  3. 危険物施設を法令で定められた技術上の基準に適合させる義務を理解する。
  4. 定期点検と保安検査の結果記録・保存義務を理解する。

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A-4-3 定期点検・保安検査・基準維持義務

危険物施設は、一旦設置したら終わりではありません。安全を確保するためには、定期的な点検を行い、必要に応じてメンテナンスを施し、常に法令で定められた基準を満たしている状態を維持する必要があります。ここでは、そのための定期点検保安検査、そして基準維持義務について解説します。

定期点検とは?

定期点検は、危険物施設の損傷や腐食、設備の異常などを早期に発見し、事故を未然に防ぐために行うものです。簡単に言うと、人間でいう健康診断のようなものです。危険物取扱者免状を持っている人が行う必要があります。点検項目は、施設の種別や規模によって異なりますが、一般的には以下のような項目が含まれます。

  • タンクの漏洩: タンク本体や配管からの危険物の漏洩がないか確認します。液面計の異常も確認します。
  • 配管の腐食: 配管に腐食がないか、接続部に緩みがないかを確認します。
  • 弁の動作: 弁が正常に開閉するか、漏れがないかを確認します。
  • 計器の故障: 圧力計、温度計、液面計などの計器が正常に動作するかを確認します。指示値の確認も重要です。
  • 消火設備の動作: 消火器、消火栓、スプリンクラーなどの消火設備が正常に動作するかを確認します。
  • 電気設備の絶縁: 電気設備の絶縁状態を確認し、漏電の危険性がないか確認します。
  • その他: 警報設備、避難設備、接地設備などの状態を確認します。

定期点検の実施頻度は、施設の種別や取扱う危険物の種類によって異なります。例えば、製造所や屋内貯蔵所では、原則として1年に1回以上、定期点検を行う必要があります。屋外タンク貯蔵所の場合は、さらに細かく規定されていますので、法令集で確認するようにしましょう。

点検結果は記録し、一定期間(通常は3年間)保存する義務があります。

保安検査とは?

保安検査は、定期点検よりもさらに詳細な検査で、一定規模以上の危険物施設に対して消防機関が行うものです。主に、完成検査や変更検査を受けた施設が対象となります。簡単に言うと、車の車検のようなものです。

保安検査では、施設の構造、設備、および危険物の取扱方法が、法令で定められた技術上の基準に適合しているかを確認します。具体的には、以下のような項目が検査されます。

  • 構造: 建物の構造が耐火構造であるか、避難経路が確保されているかなどを確認します。
  • 設備: タンク、配管、弁、計器、消火設備などの設備が基準に適合しているかを確認します。
  • 取扱方法: 危険物の取扱方法が安全に行われているか、適切な管理体制が整っているかを確認します。

保安検査の結果、基準に適合していない箇所があれば、改善命令が出されます。改善命令に従わなかった場合、施設の使用停止命令が出されることもあります。

保安検査の結果も記録し、一定期間(通常は3年間)保存する義務があります。

基準維持義務とは?

基準維持義務とは、危険物施設の所有者または管理者が、施設を常に法令で定められた技術上の基準に適合した状態に維持する義務のことです。定期点検や保安検査は、この基準維持義務を果たすための手段の一つと言えます。日々の業務において、危険物施設に異常がないか注意し、異常を発見した場合は速やかに修理・改善を行う必要があります。また、災害発生時の対応計画を策定し、従業員への教育訓練を実施することも重要です。危険物施設は、法令で定められた基準を守り、適切に維持管理することで、初めて安全な状態を保つことができるのです。

この義務を怠ると、法令違反となり、罰則が科せられる可能性があります。

その他

定期点検や保安検査の実施状況、および基準維持に関する記録は、消防機関の立ち入り検査の際に提示を求められることがあります。日頃からきちんと記録を整理しておくようにしましょう。

試験のポイント

  • 定期点検は、危険物施設の異常を早期に発見し、事故を未然に防ぐために行う。
  • 保安検査は、一定規模以上の危険物施設に対して消防機関が行う詳細な検査。
  • 基準維持義務とは、危険物施設を常に法令で定められた技術上の基準に適合した状態に維持する義務。
  • 定期点検と保安検査の結果は記録し、一定期間保存する義務がある。
  • 定期点検は、危険物取扱者免状を持っている人が行う必要がある。

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