B-3-3

消火器・固定設備の選定基準

監修: 危険物学習チーム

更新 2026-02-19 / 10

目次

  1. 火災の種類に応じた適切な消火器を選定できる
  2. 固定消火設備の設置基準の概要を理解できる
  3. 消火器の設置場所の条件を説明できる
  4. 危険物の性質と消火方法の関係を理解できる

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B-3-3 消火器・固定設備の選定基準

火災が発生した場合、迅速かつ適切な消火活動が重要です。そのため、火災の種類や規模、場所に適した消火器や固定消火設備を選定し、設置する必要があります。ここでは、消火器と固定消火設備の選定基準について解説します。

消火器の選定

消火器は、火災の種類(A火災、B火災、C火災、D火災)に応じて適切なものを選ぶ必要があります。

  • A火災(普通火災): 木材、紙、繊維などが燃える火災。水系消火器、粉末消火器などが有効です。
  • B火災(油火災): ガソリン、灯油、重油などの可燃性液体や、グリースなどの可燃性固体が燃える火災。泡消火器、粉末消火器、二酸化炭素消火器などが有効です。水系消火器は油を拡散させるため、使用できません。
  • C火災(電気火災): 電気設備が燃える火災。感電の恐れがあるため、電気を通さない消火剤を使用します。二酸化炭素消火器、粉末消火器などが有効です。水系消火器は感電の危険があるため、使用できません。
  • D火災(金属火災): ナトリウム、マグネシウムなどの可燃性金属が燃える火災。専用の粉末消火器を使用します。水系消火器は爆発の危険があるため、使用できません。

第四類危険物は、そのほとんどがB火災(油火災)に該当します。そのため、泡消火器、粉末消火器、二酸化炭素消火器などが主に用いられます。ただし、第四類危険物の中でも、水溶性液体(アルコール類など)は、水溶性液体用泡消火器を使用する必要があります。通常の泡消火器では消火効果が期待できません。

また、消火器の能力単位(A、B、C)も重要です。火災の規模に応じて必要な能力単位を満たす消火器を選びます。能力単位は消火器に表示されています。

固定消火設備の選定

固定消火設備は、火災の発生を感知し、自動的に消火を行う設備です。スプリンクラー設備、泡消火設備、二酸化炭素消火設備、ハロゲン化物消火設備などがあります。固定消火設備の選定は、設置場所の用途や火災の危険度、建物の構造などを考慮して行われます。

  • スプリンクラー設備: 天井に設置されたスプリンクラーヘッドから水を放射して消火します。A火災に有効ですが、電気火災には使用できません。
  • 泡消火設備: 泡を放射して油火災を窒息消火します。B火災に有効です。水溶性液体火災には専用の泡消火設備が必要です。
  • 二酸化炭素消火設備: 二酸化炭素ガスを放射して窒息消火します。B火災、C火災に有効です。二酸化炭素は人体に有害なため、人がいない場所で使用します。
  • ハロゲン化物消火設備: ハロゲン化物ガスを放射して消火します。B火災、C火災に有効ですが、環境への影響が懸念されています。

危険物を取り扱う施設では、消防法に基づき、固定消火設備の設置が義務付けられている場合があります。設備の選定は、専門業者に依頼し、法令を遵守して行う必要があります。

消火器の設置場所

消火器は、火災が発生した場合に誰でもすぐに使用できるように、以下の場所に設置する必要があります。

  • 見やすい場所: 消火器の存在がすぐにわかるように、標識を設置し、周囲に障害物を置かないようにします。
  • 取りやすい場所: 高い場所や奥まった場所に設置せず、容易に手に取れる場所に設置します。
  • 温度変化の少ない場所: 直射日光や高温多湿を避け、適切な温度範囲で保管します。
  • 歩行距離: 危険物取扱施設では、消火器までの歩行距離が定められています。この距離を超えないように消火器を設置します。

危険物の性質と消火方法

危険物の性質を理解することは、適切な消火方法を選択するために不可欠です。例えば、引火性の高い危険物(ガソリンなど)は、蒸気が発生しやすく、爆発的な燃焼を起こす可能性があります。そのため、泡消火器などを用いて、蒸気の発生を抑制しながら消火する必要があります。また、可燃性固体(硫黄など)は、粉末状で空気と混合すると爆発する危険性があります。そのため、静電気の発生を防止しながら、慎重に消火する必要があります。

第四類危険物は、引火点や発火点、燃焼範囲などが物質によって大きく異なります。これらの性質を理解し、適切な消火方法を選択することが重要です。

このページの要点

  • 火災の種類に応じた適切な消火器を選定する。
  • 固定消火設備の設置基準は、場所の用途や危険度で決まる。
  • 消火器は、見やすく取りやすい場所に設置する。
  • 危険物の性質を理解し、適切な消火方法を選択する。
  • 第四類危険物の消火には、泡消火器、粉末消火器、二酸化炭素消火器などが有効である。

試験のポイント

  • 火災の種類(A, B, C, D)によって最適な消火器が異なる
  • 第四類危険物火災(油火災)には、泡、粉末、二酸化炭素消火器が有効
  • 固定消火設備は、設置場所の用途や危険度によって種類が異なる
  • 消火器は、見やすく、取りやすい場所に設置する必要がある
  • 危険物の性質(引火点、発火点など)を理解し、適切な消火方法を選ぶ
  • 水溶性液体火災には、専用の泡消火器を使用する
  • 消火器の能力単位を確認し、火災規模に見合った消火器を選ぶ

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