B-4-4

混触危険の典型パターン

監修: 危険物学習チーム

更新 2026-02-19 / 10

目次

  1. 混触危険の概念を理解できる
  2. 代表的な混触危険の組み合わせを具体的に説明できる
  3. 混触危険を回避するための対策を理解できる
  4. 混触危険による事故の事例から教訓を学べる

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B-4-4 混触危険の典型パターン

危険物同士、または危険物と他の物質が混ざり合うことで、通常の状態よりも危険性が増大する現象を混触危険といいます。混触危険は、火災や爆発などの重大な事故につながる可能性があるため、そのパターンを理解し、適切な対策を講じることが非常に重要です。

混触危険とは

異なる種類の危険物を混合、接触させた場合に、予想外の化学反応を起こし、火災、爆発、有害ガスの発生などを引き起こす危険性があります。特に、酸化性物質と可燃性物質の組み合わせは、非常に危険です。

代表的な混触危険のパターン

以下に、代表的な混触危険のパターンをいくつか紹介します。

  • 酸化性物質 + 可燃性物質:

    • 例:過酸化水素水 + アルコール、硝酸 + 木くず
    • 酸化性物質は他の物質を酸化させる性質を持ち、可燃性物質は燃えやすい性質を持ちます。この組み合わせは、非常に激しい燃焼を引き起こす可能性があります。
    • 特に、塩素酸塩類、過塩素酸塩類、硝酸塩類などの酸化性物質は、可燃物との接触を絶対に避ける必要があります。
  • 酸 + 可燃性金属:

    • 例:塩酸 + マグネシウム、硫酸 + アルミニウム
    • 酸は金属を腐食させ、水素などの可燃性ガスを発生させることがあります。発生したガスに引火することで爆発する危険性があります。
  • 水と反応する物質 + 水:

    • 例:金属ナトリウム + 水、生石灰 + 水
    • これらの物質は水と激しく反応し、熱や可燃性ガスを発生させます。発生した熱によって引火したり、発生したガスが爆発したりする危険性があります。
  • ニトロ化合物 + アルカリ:

    • 例:トリニトロトルエン (TNT) + 水酸化ナトリウム
    • ニトロ化合物は爆発性の高い物質であり、アルカリと反応することでさらに不安定になり、爆発する危険性が高まります。
  • ハロゲン化アルキル + 金属ナトリウム:

    • ハロゲン化アルキルは、金属ナトリウムと反応して爆発性の高い物質を生成する可能性があります。

混触危険を回避するための対策

混触危険を回避するためには、以下の対策が重要です。

  1. 危険物の性質を理解する:

    • それぞれの危険物がどのような性質を持っているのか、どのような物質と反応するのかを十分に理解しておく必要があります。MSDS(安全データシート)などを活用して、詳細な情報を確認しましょう。
  2. 隔離貯蔵:

    • 混触危険のある危険物は、必ず隔離して貯蔵する必要があります。異なる種類の危険物を同じ場所に保管することは絶対に避けてください。
  3. 適切な容器を使用する:

    • 危険物の種類に適した容器を使用し、容器の材質が危険物と反応しないことを確認してください。容器が腐食したり、破損したりすると、内容物が漏洩し、混触危険を引き起こす可能性があります。
  4. 作業時の注意:

    • 危険物を取り扱う際は、保護具を着用し、換気を十分に行うなど、安全に配慮した作業を心掛けてください。異なる種類の危険物を混ぜ合わせるようなことは絶対に避けてください。
  5. 漏洩時の対応:

    • 万が一、危険物が漏洩した場合は、速やかに適切な処置を行う必要があります。漏洩した危険物の種類に応じて、適切な消火方法や中和剤を使用してください。また、二次災害を防ぐために、周囲への注意喚起も忘れずに行いましょう。

混触危険の事例

過去には、混触危険によって多くの事故が発生しています。

  • ある工場では、誤って硝酸と有機溶剤を混合してしまい、爆発事故が発生しました。
  • 別の事例では、廃液処理の際に、異なる種類の廃液を混ぜ合わせたことで、有害ガスが発生し、作業員が中毒症状を起こしました。

これらの事例から、混触危険の重大さを認識し、二度と繰り返さないように対策を徹底する必要があります。

危険性評価

危険性評価とは、化学物質を取り扱う事業所において、その物質が人体や環境に及ぼす影響を事前に評価し、適切なリスク管理を行うためのプロセスです。混触危険についても、危険性評価を通じて潜在的なリスクを特定し、必要な安全対策を講じることが重要となります。危険性評価を行う際には、化学物質のSDS(安全データシート)や、関連する技術情報などを参考に、専門的な知識を持った担当者が行うことが望ましいです。

このページの要点

  • 混触危険とは、危険物同士、または危険物と他の物質が混ざり合うことで危険性が増大する現象。
  • 代表的な混触危険のパターンとして、酸化性物質 + 可燃性物質、酸 + 可燃性金属、水と反応する物質 + 水などがある。
  • 混触危険を回避するためには、危険物の性質を理解し、隔離貯蔵、適切な容器の使用、作業時の注意、漏洩時の対応が重要。
  • 過去の混触危険による事故事例から教訓を学び、対策を徹底する必要がある。
  • 危険性評価を通じて、混触危険の潜在的なリスクを特定し、安全対策を講じることが重要。

試験のポイント

  • 混触危険は、危険物同士の予期せぬ反応によって発生する。
  • 酸化性物質と可燃性物質の組み合わせは特に危険度が高い。
  • 酸と金属の反応は可燃性ガスを発生させる。
  • 水と反応する物質は、発熱や可燃性ガスの発生を伴う。
  • 隔離貯蔵は混触危険を防ぐための重要な対策。
  • 危険性評価によって潜在的なリスクを特定し、対策を講じる。

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