B-1-1 物質の状態変化と沸点・蒸気圧
私たちの周りの物質は、固体、液体、気体という3つの状態(三態)で存在します。例えば、水は氷(固体)、水(液体)、水蒸気(気体)として存在しますね。この状態は、温度や圧力によって変化します。
状態変化とは
物質が、ある状態から別の状態へ変わることを状態変化といいます。代表的な状態変化には、以下のものがあります。
- 融解: 固体 → 液体 (例: 氷が溶けて水になる)
- 凝固: 液体 → 固体 (例: 水が凍って氷になる)
- 蒸発: 液体 → 気体 (例: 水が沸騰して水蒸気になる)
- 凝縮: 気体 → 液体 (例: 水蒸気が冷えて水滴になる)
- 昇華: 固体 → 気体 (例: ドライアイスが直接気体になる)
- 昇華: 気体 → 固体 (例: 空気中の水蒸気が凍って霜になる)
これらの状態変化は、物質が熱を吸収したり放出したりすることで起こります。例えば、氷が融けるには熱が必要で、水が凍る時には熱を放出します。
沸点とは
沸点とは、液体が沸騰して気体になる温度のことです。水の場合、1気圧(標準的な大気圧)のもとでは100℃が沸点になります。しかし、気圧が変わると沸点も変わります。例えば、標高の高い山の上では気圧が低くなるため、水の沸点は100℃よりも低くなります。
蒸気圧とは
液体は、沸点に達していなくても、少しずつ蒸発して気体になります。このとき、液体から蒸発した気体が示す圧力を蒸気圧といいます。
密閉された容器の中に液体を入れると、蒸発によって気体になった分子が、容器の内壁に衝突して圧力をかけます。この圧力が蒸気圧です。
蒸気圧と温度の関係
蒸気圧は温度が高くなるほど大きくなります。これは、温度が高くなると、液体を構成する分子の運動エネルギーが大きくなり、液体から飛び出しやすくなるためです。
危険物と蒸気圧
危険物の蒸気圧は、その危険性を評価する上で非常に重要な指標となります。蒸気圧が高いということは、常温でも気化しやすく、空気中に可燃性の蒸気が充満しやすいということを意味します。そのため、蒸気圧の高い危険物は、引火や爆発の危険性が高いと判断されます。第四類危険物は可燃性の液体ですが、その中でも特にガソリンやジエチルエーテルなどは蒸気圧が高く、取り扱いには十分な注意が必要です。
蒸気圧を下げるには?
蒸気圧を下げる方法としては、主に以下の2つが考えられます。
- 温度を下げる: 蒸気圧は温度に依存するため、温度を下げることで蒸気圧を下げることができます。
- 揮発性の低い液体にする: 蒸気圧は液体の種類によって異なります。揮発性の低い液体を使用することで、蒸気圧を下げることができます。
このページの要点
- 物質は固体、液体、気体の三態で存在する。
- 状態変化とは、物質がある状態から別の状態へ変わること。
- 沸点とは、液体が沸騰して気体になる温度。
- 蒸気圧とは、液体から蒸発した気体が示す圧力。
- 蒸気圧は温度が高くなるほど大きくなる。
- 蒸気圧の高い危険物は、引火や爆発の危険性が高い。