C-2-3

代表物質と消火方法の対応

監修: 危険物学習チーム

更新 2026-02-19 / 10

目次

  1. 特殊引火物および第1石油類の代表的な物質を理解する。
  2. それぞれの物質に適した消火方法を説明できる。
  3. 水溶性物質と非水溶性物質で消火方法が異なることを理解する。
  4. 危険物火災における消火の原則を理解する。

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C-2-3 代表物質と消火方法の対応

特殊引火物と第1石油類は、その危険性から、適切な消火方法を知っておくことが非常に重要です。ここでは、代表的な物質と、それぞれに適した消火方法について解説します。

特殊引火物

特殊引火物は、引火点が非常に低く、極めて引火しやすい危険物です。代表的なものとして、ジエチルエーテル、二硫化炭素、アセトアルデヒドなどがあります。

ジエチルエーテル

  • 性質: 無色透明の液体で、特有の臭気があります。麻酔作用があり、蒸気は空気より重いため、低い場所に滞留しやすいです。
  • 消火方法: ジエチルエーテルは蒸気圧が高く、非常に燃えやすい性質を持っています。絶対に水を使ってはいけません。 水と混ざりにくく、火災を拡大させる恐れがあります。有効なのは、泡消火器、二酸化炭素消火器、粉末消火器などを用いた窒息消火です。大量に漏洩した場合は、専門業者に依頼して処理する必要があります。

二硫化炭素

  • 性質: 無色または淡黄色の液体で、腐った卵のような臭いがあります。非常に引火しやすく、蒸気は有毒です。
  • 消火方法: 二硫化炭素も水との反応性が低いため、水による消火は適していません。 空気との混合により爆発性混合物を生成しやすいため、特に注意が必要です。消火には、泡消火器、二酸化炭素消火器、粉末消火器を用います。密閉された空間での火災の場合、窒息消火が有効です。

アセトアルデヒド

  • 性質: 無色透明の液体で、刺激臭があります。引火点が非常に低く、爆発性も高いです。
  • 消火方法: アセトアルデヒドも水による消火は不適切です。泡消火器、二酸化炭素消火器、粉末消火器が有効です。蒸気が空気より重いため、換気を十分に行い、蒸気の滞留を防ぐことが重要です。

第1石油類

第1石油類は、引火点が21℃未満の石油類です。ガソリン、ベンゼン、トルエンなどが代表的です。

ガソリン

  • 性質: 無色または淡黄色の液体で、特有の臭気があります。揮発性が高く、蒸気は空気より重いです。
  • 消火方法: ガソリン火災の場合も、基本的には水による消火は適していません。 水に浮いて燃え広がる可能性があります。しかし、大量の水を注水し、油面を冷却することで消火できる場合もあります。 これは、大量の水によってガソリンの蒸発を抑え、燃焼に必要な温度を下げる効果があるためです。ただし、小規模な火災や、水が十分に使用できない場合は、泡消火器、二酸化炭素消火器、粉末消火器を使用します。

ベンゼン、トルエン

  • 性質: いずれも無色透明の液体で、芳香があります。ベンゼンは発がん性物質として知られています。
  • 消火方法: ベンゼン、トルエンもガソリンと同様に、基本的には水による消火は不向きです。しかし、大量の水による冷却消火が有効な場合があります。小規模な火災には、泡消火器、二酸化炭素消火器、粉末消火器を使用します。これらの物質は蒸気を吸い込むと有害であるため、風上から消火活動を行うことが重要です。

水溶性 vs. 非水溶性

ここで重要なのは、危険物が水溶性であるか否かです。水溶性の第1石油類(例:アセトン、メチルエチルケトンなど)の場合、水に溶解するため、大量の水で希釈することで燃焼を抑制できます。 ただし、希釈しても引火点が下がるわけではないため、油断は禁物です。非水溶性の危険物(例:ガソリン、ベンゼンなど)の場合は、水と混ざり合わないため、水による消火は基本的に適していません。

消火の原則

危険物火災における消火の原則は、以下の3つです。

  1. 除去消火: 可燃物を取り除く。
  2. 冷却消火: 可燃物を冷やす。
  3. 窒息消火: 酸素の供給を断つ。

これらの原則を理解し、それぞれの危険物の性質に合わせて適切な消火方法を選択することが、被害を最小限に抑えるために重要です。

応急処置

火災が発生した場合、初期消火が重要ですが、身の安全を最優先に行動してください。消火が困難な場合は、速やかに避難し、消防署に通報しましょう。また、危険物を扱う際は、常に安全対策を徹底し、火災の発生を未然に防ぐことが最も重要です。

このページの要点

試験のポイント

  • 特殊引火物と第1石油類は非常に引火しやすい。
  • 水による消火が適さない場合が多い。
  • 泡消火器、二酸化炭素消火器、粉末消火器が有効。
  • 水溶性の危険物は大量の水で希釈できる場合がある。
  • 危険物火災では除去消火、冷却消火、窒息消火が原則。

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